本工事の契約相手方の選定手続きは、南幸市街地住宅(建替)住宅建設その他工事選定有識者委員会(以下「有識者委員会」という。)において行った。有識者委員会は非公開 である。有識者委員会は、南幸市街地住宅(建替)住宅建設その他工事の受注者の選定手続きを公正かつ公平に行うために設置されたものである。有識者委員会は、学識経験者 (及びUR都市機構の職員)である下記の4名の委員で構成されている。
契約の内容
▇ | 約 | 年 | 月 | 日 | 令和2年3月 30 日 |
▇ | 約 | 業 | 者 | 名 | 株式会社大林組 |
契約業者の本店住所 | ▇▇▇▇▇▇▇▇▇▇ ▇▇ ▇ ▇ ▇ | ||||
工 | 事 | の | 名 | 称 | 南幸市街地住宅(建替)住宅建設その他工事 |
▇ | 約 | 金 | 額 | 11,198,168,000 円(税込み) | |
技術提案書提出業者名 | 株式会社大林組 | ||||
各業者の技術評価点(合計点) | 株式会社大林組:52.05 点 | ||||
◆契約結果等の公表
1.工事概要 (1)発注者
独立行政法人都市再生機構
(2)工事件名 南幸市街地住宅(建替)住宅建設その他工事
(3)工事場所 神奈川県横浜市西区南幸2-16
(4)工事内容 建物工事
地上22階地下1階建(延床面積約19,800㎡)建物の建設工事
(地下除却を含む)
(主要用途:住宅、賃貸施設等)
(5)工期 令和2年3月31日から令和6年10月31日まで(予定)
2.選定体制及び選定方式
(1)選定委員会の設置
本工事の契約相手方の選定手続きは、南幸市街地住宅(建替)住宅建設その他工事選定有識者委員会(以下「有識者委員会」という。)において行った。有識者委員会は非公開である。有識者委員会は、南幸市街地住宅(建替)住宅建設その他工事の受注者の選定手続きを▇▇かつ▇▇に行うために設置されたものである。有識者委員会は、学識経験者(及びUR都市機構の職員)である下記の4名の委員で構成されている。
氏名 | 所属 (平成29年7月当時) | 備考 | |
委員長 | ▇▇ ▇▇ | 東京大学大学院 工学系研究科教授 | 学識経験者 |
委 員 | ▇▇ ▇▇ | 工学院大学 建築学部建築デザイン科教授 | 学識経験者 |
▇▇▇▇ ▇▇ | 名古屋大学大学院 環境学研究科教授 | 学識経験者 | |
▇▇ ▇▇ | 独立行政法人都市再生機構東日本賃貸住宅本部 ストック設計部長 | 発注機関 |
(2)有識者委員会の会務
有識者委員会の会務は南幸市街地住宅(建替)住宅建設その他工事選定有識者委員会設置要綱において規定されている。具体的には以下のとおりである。
①当該方式の適用及び評価基準等の妥当性の判断に関すること。
②技術提案の審査及び公表等に関すること。
③設計内容の妥当性の確認に関すること。
④優先交渉権者との価格等の交渉に関すること。
⑤その他、UR都市機構の本部長が必要と認める事項に関すること。
(3)選定方法及び選定の流れ
本工事は技術的難易度が高く、通常の工法では施工条件を達成し得ないリスクが大きいことから、設計段階から施工者が参画することにより、施工者独自の高度で専門的なノウハウや工法等を活用することを目的として、公募型プロポーザル方式を用いた。
公募型プロポーザル方式による選定の流れは以下のとおりである。
公募型プロポーザル方式に係る手続き開始公告
↓
参加表明書の受理、競争参加資格確認審査、技術提案書の提出要請
↓
技術提案書の受領
↓
有識者委員会による技術提案審査・評価(技術ヒアリングを含む)
↓
優先交渉権者の決定
↓
設計・施工に関する覚書交換、設計業務の実施、設計に関する協議の実施
↓
価格等の交渉(有識者委員会の意見聴取を含む)
↓
工事受注者特定
(4)選定の詳細経緯
日付 | 内容 |
平成29年7月4日 | 第1回有識者委員会(技術提案評価項目及び評価基準の審議等) |
平成29年11月27日 | 第2回有識者委員会(技術審査及び評価等) |
平成30年1月25日 | 第3回有識者委員会(優先交渉権者選定及び非選定の審議等) |
平成30年7月23日 | 第4回有識者委員会(設計スケジュールの審議等) |
平成30年12月12日 | 第5回有識者委員会(設計内容の妥当性の審議等) |
平成31年3月27日 | 第6回有識者委員会(価格等の交渉に関する審議等) |
3.競争参加資格確認審査
競争参加資格確認審査は、参加表明書及び競争参加資格確認資料(以下「資料」という。)に基づいて、技術提案書の提出を行う競争参加者としての適正な資格と必要な実績を有するかを審査するものである。
平成29年8月3日に当該工事に関する公募を開始し、平成29年8月23日までに、3者から参加表明書の提出があった。提出のあった資料について、審査を行った結果、公募要項に示した競争参加資格を満たす者は3者であった。
なお、この審査結果を踏まえて、競争参加者に対して、平成29年9月8日に競争参加資格確認審査結果の通知及び技術提案書の提出要請を行っている。
4.技術提案審査
(1)技術提案審査の方法
技術提案審査は、競争参加者より提出された技術提案書(ヒアリングを含む。)に基づいて行った。技術提案書は平成29年9月8日に要請を行った3者のうち1者から提出があった。
(2)技術提案の評価方法
技術提案に係る評価は、説明書に示した評価基準に基づき、書面で提出された技術提案書の審査及びヒアリングにより行った。具体的な評価に当たっては、客観的な評価を行うことを重視し、技術提案書の提出に先立ち、あらかじめ有識者委員会において提案項目毎に詳細な評価基準を定めたうえで実施した。
技術提案のうち必須項目については、公募時に示された工事要求水準書の基礎事項を満たすことを確認した。評価項目については、各委員が項目毎に以下の4段階評価を行い、その合計により算出した。
配点 × 係数 = 点数
評 価 | 係 数 | |
A | 特に優れている | 1.0 |
B | 優れている | 0.8 |
C | 普通である | 0.4 |
D | 評価対象となる提案なし | 0 |
評価項目① 計画特性の理解度
評価項目② まち全体の特性を把握し、横浜・南幸地区に相応しい良好な景観形成に寄与する建築計画に関する提案
評価項目③ コストバランス及びメンテナンスを考慮した建物形状・仕様等に関する提案
評価項目④ 立地特性等を考慮した構造計画に関する提案
評価項目⑤ 都心居住や建替事業の特性を考慮した住まい方・商品企画等に関する提案
評価項目⑥ 提案工事費及び工期
(3)技術提案の改善過程
技術ヒアリングにおいて、以下のとおり技術提案の改善事項を確認し、12月28日に改善された技術提案の提出を受けた。
項 目 | A社 | |
発注者からの改善要請事項 | 競争参加者の改善状況 | |
発電設備 | 日常維持管理等のため配置場所の改善。 | 指摘に基づき配置場所を改善。 |
配管方式 | 住戸内配管方式が要求水準通りになっていない点の改善。 | 指摘に基づき住戸内配管方式の改善。 |
(4)技術提案評価項目の配点と審査結果
競争参加者名 | 技術提案 | ||||||
評価項目① | 評価項目② | 評価項目③ | 評価項目④ | 評価項目⑤ | 評価項目⑥ | 合計評価点 | |
配点 | 10点 | 10点 | 10点 | 30点 | 10点 | 10点 | 80点 |
A社 | 8.00点 | 4.10点 | 5.35点 | 24.30点 | 4.40点 | 5.90点 | 52.05点 |
5.価格等の交渉
(1)価格等交渉の実施方法
優先交渉権者から提出された見積書及び見積条件書について、技術提案を踏まえ合意条件の確認を行った。また、積算基準等から乖離がある工種等については、乖離の理由及び見積の根拠の妥当性を確認した。
なお、価格等の交渉の成立については、成立条件を含めて有識者委員会への意見聴取を行った。
(2)価格等交渉の経緯
日付 | 内容 |
平成31年3月19日 | 1回目:UR職員11名、優先交渉権者9名 (営業担当、設計担当、見積作成担当) |
平成31年3月20日 | 2回目 UR職員11名、優先交渉権者9名 (営業担当、設計担当、見積作成担当) |
平成31年3月25日 | 3回目 UR職員9名、優先交渉権者4名 (営業担当、設計担当、見積作成担当) |
平成31年3月27日 | 4回目 UR職員9名、優先交渉権者7名 (営業担当、設計担当、見積作成担当) |
(3)価格等交渉の結果
見積条件および工事費等の妥当性の確認及び禁止事項への該当がないことから当該価格交渉は適切に成立したものと判断した。
7.講評
(A社)
・商業棟工事との工事車両の取合いや施工ヤード確保の必要性が理解されており、計画地周辺の施工実績に基づいた施工計画は評価できる。
・横浜(みなとみらい)をイメージしたであろう、ホワイト基調なシンプルな外観デザインに共感できる点はあるが、コスト上の制約はあるものの、全体的に物足りなさを感じる。(その後、第5回有識者委員会において改善案を提示。景観形成の向上に資する内容であると評価を頂く。)
・競争参加者独自の特許工法により、当該敷地特有の地盤状況に対応した設計提案がなされており、当該工法の実績も十分にあるとういう点は、高く評価できる。
以 上
